アトリエminamo  ジオラマ製作に必要な工具と材料 2017年7月24日一部更新  

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鉄道模型の風景ジオラマ、レイアウトを製作するときに必要なものをまとめてみました。

ジオラマ製作にあたって

ジオラマの製作はどなたにも取り組んでいただける間口の広い、そして奥行きの深い趣味です。

必ずしも特別な技能や経験が必要なわけではありません。

線路を敷いたり建物を並べるところから始まり、自分なりの世界観が生み出す風景にたどり着ければ完成です。

作業のほとんどは屋内で出来る「工作」の範囲内です。特別な設備や環境は不要です。

ただし作業の際は家族や近隣の方への配慮も必要です。特に音と臭いは本人以外にはいい迷惑になることをお忘れなく。

以下にアトリエminamoでのジオラマ製作に必要な工具と材料をまとめてみました。

必要頻度に応じてをつけています。★★★が頻度の高いもの、そして★★は低いものです。あくまで私個人の主観によるものです。参考までに。

※鉄道模型の用語として、ジオラマとは風景のついたディスプレイ台、モジュールは連結して運転できるディスプレイ台、レイアウトは風景があり運転も出来るものを指します。大儀として、これら全てをジオラマと呼ぶこともあります。

A ジオラマ製作に必要な工具

ジオラマ製作に必要な工具はほとんどが身近にあるものばかりです。

工具は使い勝手の良さと堅牢さがポイントですが、実際に使ってみなければわかりません。

最初は身の回りにあるものから使い始めて、よく使う工具はよりいいものを買い求めてみるのがいいでしょう。

1・刃物類

  模型工作には欠かせない道具です。鋭利なものが多いので家庭内での取り扱いには充分に注意しましょう。

1−1・カッター★★★

  道具の中でもっとも頻繁に使用するのがカッターです。

  まず,刃の大きさに種類があり、最もサイズの大きいのが特大H刃、DIYに便利でやや大きなL刃と一般的で手になじみやすい大きさのA刃が一般的です。

  そして、刃そのものに種類があります。通常は白刃と言われる耐久性重視のもの、切り口に精度を要するなら黒刃と言われる刃が鋭角で切れ味重視のものがいいでしょう。

  さらにL刃には木工のこぎり刃、A刃には鋭角30度の細工デザイン用刃、厚みも通常(0,35mm)と薄刃(0,2mm程度)など用途に応じて種類があります。

  最近は刃の部分にフッ素加工を施して粘着物が付着しにくいもの(オルファ・スピードブレード)や刃先を波型研磨して滑らず切れるもの(オルファ・ウェービーブレード)もあります。

  アトリエminamoの頻度としては黒刃がデフォルト、薄刃・細工刃・白刃・フッ素刃、ウェービー刃、のこぎり刃の順です。それぞれホルダーを分けて常に使用できる状態にしてあります。

  特大H刃は原版の切り出しや厚切り専用ですので持ち手に滑り止めゴムが付いている物が力がかけやすく使い勝手がいいです。オートロックかネジ式かは好みで選んでいいでしょう。

  L刃用カッターは厚切り用、強力かつ確実に刃先がロックでき握りやすいものがお奨めです。通常使用ならラチェット式、力のかかる木工用ならねじ式がお奨めです。

  お奨めはNTカッタープロL600GRPです。グリップの形状が握りやすく、故に鉛直が出しやすいので柔らかいスタイロの仕上げ切りにも使えます。

  A刃用カッターは細切り用、こちらも刃先のロックが確実なもの、そして持ちやすく刃がブレない堅牢なものがお奨めです。

  お奨めはNTカッタープロAです。構造がシンプルで刃先もブレずロックも確実、刃を表裏反転することで左手用にもなります。

  このNTカッタープロAの先端を刃の厚さギリギリまでかしめて刃のブレを最小限に抑えると、細工用としては更に使い勝手がよくなります。

  ただし、かしめ過ぎると刃の遊びが無くなるので、力を入れたときに刃が折れ易くて危険です。使い慣れてから加減を確認しつつ行ってください。

  他にはオルファ、タジマ、KDSなどが優れた製品のメーカーです。ちなみに百均などの無ブランド製品は形状は似ているものの精度・耐久性に難があるものが多くお奨めしません。

  カッターの刃は切れ味が落ちたらすぐに折りましょう。刃は消耗品ですのでどんどん新しいものに交換していきます。

  そのために必要なのは刃折器です。折った刃は刃折器のケースに貯めていき、いっぱいになったら新しい刃折器を購入しましょう。

1−2・デザインナイフ★★

  細工に便利なのがデザインナイフです。刃が短く鋭角なものは曲線切り用、刃が直線で長いのは直線切り用です。

  刃をホルダーに完全に固定できるので細かい切り抜き等の細工用としてはカッターより使い勝手は優れます。

  デザイン用ならオルファ、NT、KDS、細工から大刃まで替刃の種類が豊富なエグザクトナイフがお奨めです。画材店には豊富に種類があります。

1−3・その他の刃物★★

  他に刃に厚みがありしならない切り出し用の肥後ナイフや彫刻刃、ノミなど使用状況に応じて便利なものもあります。

2・カッターマット★★★

  カッター作業の際だけでなく机を汚さないためにも有効です。面積の大きなベースマットの上で小さなマットを重ねて使うと重宝です。

3・ピンセット★★★

  ピンセットは単に物を掴んだりするだけでなく小さなペンチのように金属を曲げたり伸ばしたりと、小さな作業を一手に引き受ける万能工具です。

  まずは先の尖ったものがいいでしょう。安価なものは両先端が揃わないので使いにくいです。厚手でしっかりしたものが長持ちします。

  ピンセットの先端は刃物用の砥石で研いでおくと細かいものや細いものも掴めて便利です。ただし、刃物同様、取り扱いには充分に注意してください。

  模型用の用途で200円〜2000円程度で求められます。普段使いから精密細工用まで、用途に応じて使い分けるといいでしょう。

  ピンセットは形状や種類が豊富です。使い方に合わせて少しずつ揃えていきましょう。

4・定規

  直線や角度を出したり切ったりする使い方と、正確な寸法を測る使い方があります。プラン作成のレイアウト定規(テンプレート)もあると便利です。

4−1・直定規★★★

  ジオラマ製作ではカッターを当てる機会が多いので金尺がお奨めです。寸法を正確に測る頻度も高いのでJIS規格マーク付のものがいいでしょう。

  長さは15cm、30cm、50cm、100cmがあれば困りません。20cm、40cmも好みで使い分けると便利です。

  メーカーはシンワが有名です。JISマークの無い「安モノ」は目盛があまり信用できないので正確な計測には不向きです。

  同寸のパーツをたくさん切り出したり正確な複製が必要なときは「ストッパー」を用いると簡単に作成出来ます。

  カット専用の「カッティング定規」は持ち手が大きく刃が手に当たる心配がないのでとても便利です。

4−2・スコヤ★★

  直角を出す工具です。15cm程度のものとミニスコヤがあると便利です。精度の高いシンワの完全スコヤや、小さな真鍮製のものがあればいいでしょう。

4−3・三角定規★★

  作図のときやベースボードに書き込むときに使います。製図用があればベターですが、普通のものでも充分です。

4−4・レイアウト定規★★

  KATO、TOMIXから自社のシステムレールのレイアウト定規(テンプレート)が発売されています。レイアウトプラン設計や作図のときに便利です。

  PC用のレイアウトプラン用ソフトウェア(有償)もあります。KATOはH.Pからダウンロード、TOMIXはCDロムが発売されています。ゲーム感覚で楽しめます。

4−5・メジャー★★

  3m程度のメジャー(巻尺)がひとつあると間口や高さを測ったりするときに便利です。

4−6・ノギス★★

  正確に計測できるので模型工作には重宝します。主流は1/10mmまで計測できるタイプですが、1/100mmまで計測できるデジタルノギスが重宝します。

5・デバイダー★★

  円を描くコンパスと同形で両方が針のものがデバイダーです。寸法を正確に転し取るときときに使います。アタッチメント式でコンパスと兼用のものもあります。

6・ニッパー

  レールを切断する目的のものと、プラキット等を製作する目的別のものが必要です。

6−1・電工ニッパー(レール切断用)★★

  レールは意外に硬く、切断は結構な手間がかかります。ホームセンター等で販売されている銅線、鉄線など電線用の強力ニッパーがあると便利です。

  お奨めは涌井製作所のDENKOセンターカッティングニッパです。(現在入手不可)両側の切断面が綺麗で後加工がとても楽、しかも破片が飛び散らず安全です。

  レールメーカーの「篠原模型店」などでレール用ニッパーも販売されております。

  食いきりは両断面が尖ってしまうのでレール切断には向きません。

  上級向きですが、レールはストラクチュア製作や踏切の内側に敷くなど、いろいろと応用が出来ます。その際にはフレキシブルレールが使い良いでしょう。

6−2・精密プラニッパー(精密模型製作用)★★

  プラスチック専用の精密ニッパーです。普段使いなら〜1000円程度のものが一般的です。高価なものは精密加工用で刃が薄く、とてもデリケートです。

  模型店でタミヤ、ミネシマなどから専用のものが販売されていますが、同じ用途のものはホームセンターにもあります。

  プラニッパーはプラ切断以外には使用しないでください。真鍮線や角材等の切断に使うと刃先が潰れて切り口が汚くなり、使いにくくなります。

7・ペンチ★★

  レールを曲げたり通電ジョイント金具をかしめたりといった使い方です。家庭にある普通のもので充分です。

8・目打ち(ニードル、千枚通し)、キリ★★

  小穴を開けたりケガいたりあると何かと重宝する工具です。安価なものでも丈夫なものと細いものがあれば事足ります。

  ざっくりした小さな穴開け用なら大きさに応じてキリもOKです。ケガキ用なら製本用の目打ちやニードルが便利です。

  スチレンフォームなどへの穴あけ程度なら爪楊枝や竹串で代用できますが、高価なものではないので1つ揃えておくのもいいでしょう。

  爪楊枝や竹串は穴開けや接着剤の点付けに使えます。使用後は木の幹などストラクチュアに再利用できます。

9・ピンバイス★★

  正確な穴開けに必要な工具です。0,05mm〜0,1mm間隔でドリル刃の種類が選べます。ちなみに一般的には細いほうが折れやすく高価です。

  大きな穴は電動工具が便利です。小さな穴開けは精密ドライバー型のものが使いやすいです。

  百均ショップ等に精密ドライバー型の固定刃バイスがあります。刃の精度はイマイチですが、0,5mm、1mm、2mmなど種類が豊富でいざと言うとき便利です。

  ちなみにKATOの架線柱を立てるための穴は2,5mmが適正です。

10・精密ドライバー★★

  +ドライバーは車両や電子パーツ関係に、-ドライバーはケガキや造形ネンドのヘラとしても塗料の攪拌棒としても使えます。

11・ファイル(ヤスリ)

  棒状のものとスポンジタイプ、ペーパー・メッシュ布製、ルータービットや電動工具用などがあります。

11−1・棒ヤスリ★★★

  棒ヤスリは用途に応じて木工、金属用とプラスチック用に分かれます。

  ダイヤモンドヤスリは万能で使い勝手がいいです。高価なものは均質で使いよく安価なものはそれなりです。基本的に高価な精密ヤスリは仕上専用に使用してください。

  オススメは、タミヤのクラフトヤスリ・プロという製品です。一見荒目に見えますが精密ヤスリで、削りカスの排出がスムーズでサクサク削れ使い勝手が非常によいです。

11−2・ペーパーヤスリ★★★

  ペーパーヤスリは耐水性のものが便利です。模型の仕上げには400番あたりから始めて2000番あたりまで使用すると綺麗に仕上がります。

  木材やスチレンフォームの平面サンディングはペーパーヤスリを板などの平面に貼り付けて使用します。専用のホルダーもあります。

  レール磨きには800番以上の細かいものを使用します。ヤスリを両面テープで割り箸などに貼り付けて使用すると使い勝手がいいです。

  ペーパーヤスリの仲間でメッシュ布製のヤスリは目詰まりしにくく作業性がいいです。木工など粉塵の多く出る作業に適しています。

11−3・スポンジヤスリ★★

  スポンジタイプのヤスリは木材やスチレンフォームの曲面を磨くのに適しています。使い捨てですので手間はかからず使い勝手は抜群です。

  また、ここでいうファイルと本来の用途は違いますが刃物を研ぐ砥石もパーツの仕上げ用として使えます。

11−4・ハンディールーター★★

  ハンディサイズの電動ドリルです。穴あけやサンディングのアタッチメント(ビット)が数多く存在します。

  乾電池式の安価なものから回転速度の調節が出来、トルクのあるガラス、貴金属用の高価なものまで多種あります。

  ストラクチュア製作・加工など細かく正確な作業や、均質に仕上げるときに便利ですが、一般のジオラマ製作作業には使用頻度の低い工具です。

11−5・電動工具のサンダー★★

  広い範囲を一気に処理するなら電動工具が一番です。模型用に購入するのはもったいないので日曜大工などDIYに使われる方にはオススメです。

12・はさみ★★

  ステッカーや両面テープを切ったり意外と使う道具です。事務用のステンレス製か糊の付きにくいテフロン加工のものが使いやすいです。

  先の尖った剣先タイプと事務用の先丸タイプがあります。模型用には切り口が確認しやすい剣先をお奨めします。

  はさみは用途を決めて使うと長持ちします。紙用は紙以外には絶対に使わないなどのルールを決めましょう。

  デカールやステッカー等は細工用に切れ味のいい小さなクラフトはさみがあると便利です。

13・グルーガン(ホットボンド)★★

  今や木工、スチレンフォームの接着に欠かせないのがホットボンドです。接着剤のグルースティックを溶かして押し出す道具がグルーガンです。

  プラスチック状のグルースティックを暖めて溶かし、常温で固まるので臭いはありません。さほど高温でもないのでやけどの危険も少なく、思いのほか安全です。

  グルースティックは透明、白、黒、赤などがあります。装飾手芸用としてラメ入りもありますが、模型用には普通の透明か白が無難です。

  異種素材同士を確実に接着できるのが強みです。しかもほんの少しの間押さえていれば確実に接着します。ほぼ瞬間接着剤です。

  欠点は糸状に伸びるグルーのカスですが、ピンセットで取り除くことが出来るのでトータルとしての作業性は悪くありません。

  ボードとレール・スチラクチュアの接着や穴埋め、上達すれば波の表現などにも使えます。その際にはグルーは透明なものを使用します。

14・塗装用具

一般に模型の塗装には筆、刷毛、スプレー缶、エアブラシなどを使用します。

14−1・画筆★★★

  模型の基本のひとつは塗装、塗装の基本は筆です。筆に始まり筆に終わるというくらい重要な道具でもあります。

  面塗りなら平筆、文字や線塗りなら丸筆がいいでしょう。細かい線や絵付けには面相筆や点付け筆がお奨めです。精度が必要なら高価な筆は期待に応えてくれます。

  いい筆は塗料の含みがよく腰があり繊維が細くて均質、抜けたり割れたりしにくいぶん高価です。安価なわりに質がいいのは学童用の画筆や書道筆です。

  一般に羊毛等の白毛は柔らかくムラになりにくい、いたちや馬等の茶毛は固めです。ちなみに白毛の「玉毛」というのはネコのおなかの毛です。

  人口毛は均質で割れにくく扱いやすいです。ネオセーブル製の画筆などが有名です。

  品質によって価格もタイプもいろいろですが、画材に合わせたものを選ぶのが基本です。

  模型用では定番の万年筆シリーズが安価で使いやすいです。クレオスのMrブラシシリーズはコシのある人口毛と軽量なラバーグリップで快適です。

  ウェザリングには専用の毛先が揃って硬いドライブラシ専用筆が便利です。先端が傷んで使えなくなった筆の穂先を切って使うことも出来ます。

14−2・刷毛★★

  刷毛は主に広い面を塗りつぶすような場合に用います。毛の抜けにくいしっかりしたものが破綻なく作業できます。

  埃取りには柔らかい白毛か、百均などで手に入る化粧用のフェイスブラシがお奨めです。ちなみにコスメ用品には模型工作に使える掘り出し物が結構あります。

14−3・筆洗★★

  筆はこまめに洗いましょう。水性塗料の場合は水バケツやペットボトルの下半分を切ったものを用意すると便利です。

  ラッカー系の塗料は密封できる専用の筆洗いを用意しましょう。模型店で便利な筆洗いボトルが売られています。

14−4・筆専用クリーナー★★

  通常の筆洗いでは落とせない頑固な汚れを落とす専用のクリーナーがあります。

  オススメはシリウス・ブラシエイドという製品で濃厚な界面活性剤などの成分で汚れを強力に落とし、しかも筆先のトリートメント効果もあり高価な筆を長持ちさせます。

14−5・エアブラシ★★

  ジオラマ製作には必ずしも必要なものではありませんが、あると大変便利な道具です。

  一般的には空気を送るコンプレッサーと塗料を吐出するハンドピースで構成されています。

  タミヤからコンプレッサーとハンドピースで1万円程度の安価なセット製品があります。通常のジオラマやプラモデル程度ならこのセットでも充分に対応できます。

  大型のコンプレッサーを使った本格的なシステムになると圧縮空気から水分を分離する水抜き、空気圧を調整するエアレギュレータが必要です。

  本格的な製品はタミヤのほかクレオス、ウェーブ(以上模型メーカー)、エアテックスやH&S社、オリンポス(休業中)が有名です。

  模型メーカーから発売されているハンドピースはラッカー溶剤に侵されないシリコンパッキングを使用しているものが多いです。車両工作などにも使えて便利です。

  コンプレッサーの代わりに安価なエア缶もありますが、連続使用すると空気圧が落ちストレスが溜まります。

  基本的にどんな塗料でも使用できます。缶スプレーと違い混色も自由、筆より薄く塗れるのでポイントレール等繊細な部分の塗装も簡単です。

  塗料は濃度が濃すぎると荒れてしまうので薄めて使用するかエア圧を高くします。模型用塗料の場合は倍近く薄める場合もあります。

  ハンドピース(エアブラシ)はトリガーアクション、ダブルアクション、シングルアクションと初級向けの塗料とエアが別ノズルから出るタイプがあります。

  トリガーアクションはトリガー(引き金)を引くとエアと塗料が同時に吐出されるので直感的で使いやすいです。高価なものは吐出量の調節ができます。

  ダブルアクションはボタンを上下に押して塗料を調節、ボタンを前後に引いてエア量を調節します。通常塗装からウェザリングやイラストなど万能に使えます。

  シングルアクションは塗料の吐出量をニードルで調整して固定、ボタンでエアを調節して使用します。安価ですが微調整が難しく作業にコツを要します。

  ノズルは模型・イラスト用なら0,3mmが標準的です。広範囲の塗装なら0,5mm、ウェザリングなど繊細な塗装なら0,2mmがいいでしょう。

  ノズルキャップの内側に塗料が溜まるのがストレスなら穴開きや王冠形のノズルキャップが装備できる機種がオススメですが、上級機種で高価です。

  最初にお奨めなのは0,3mmノズルのトリガータイプかダブルアクションのハンドピース(エアブラシ)にエアの吐出量が多目のコンプレッサーです。

  オススメのコンプレッサーはエアテックスのAPC−001です。エア圧に応じて自動でスイッチが入りさほど五月蝿くもなく実用的です。

  細吹きが多い方はエアタンク付コンプレッサーだと吐出エアが脈動を打たず安定して使いやすいです。

  小型のコンプレッサーは携帯に便利ですが意外と五月蝿いうえエア圧が低く長時間の使用には耐えませんが、ちょい使い程度なら充分です。

  ハンドピースの手元にグリップタイプの水抜きフィルターを付けると万全です。

  他に使用中のハンドピースを置くホルダー、掃除の際に飛び散らないためのクリーナーボトルがあると便利です。

  塗料の拡散や臭気を排出する換気扇付の塗装ブースがあれば理想的です。各メーカーからデスク設置型のブースが各種発売されています。

  作業の際に塗料が大量に気化して飛散します。健康のためにマスクは必ず着用しましょう。

14−6・ウェザリング(汚し塗装)用品★★

  ジオラマに本物のような汚れを表現することでより実感的な風景を作り出せます。ウェザリング(汚し塗装)は大まかにドライブラシとウォッシング技法があります。

  ドライブラシの元祖は画材のコンテです。ヤスリで細かく磨り、筆にとって摺りこんで使用します。簡単ですが触ると色落ちするのが欠点です。

  持ちやすい鉛筆状のものもあります。ファーバーカステル、スタビロなど画材メーカーから発売されていますので、色合いなどで好みのものを選ぶといいでしょう。

  タミヤのウェザリングマスターというパレット状の製品がオススメです。砂、泥、雪などの表現が簡単に出来、落ちにくく使いやすいです。

  コスメのチークやアイシャドウなどパレット系のものはウェザリングに使えますが、ラメ入りが多いので使用の際には注意が必要です。

  ウォッシングは塗り込んだあとウェスでふき取ったり筋目に流したりして陰影をつけたり汚したりする技法です。

  バンダイのガンダムマーカーシリーズにウェザリングマーカーというのがあります。水性で泥や油汚れなどを簡単に表現できます。

  同じくバンダイの墨入れペンはアルコール系で溝(モールド)に黒や茶色を塗りこみ余分をふき取ることでエナメル塗料と同じような効果が得られます。

  同様のものにアルコール系のコピックマーカーや水性顔料サインペンが清み入れやウェザリングに使えます。これらも広義的にウォッシング用品といえましょう。

  ドライブラシには専用の筆がありますが、コスメ用のスポンジスティックや綿棒が安価で便利です。百均などに安価な使い捨て製品が揃います。

15・スポイト★★★

  木工ボンド薄め液の滴下や塗料の薄め液滴下などに使用します。入手しやすいプラ製の涙形タイプが無難です。

  スポイトは用途を兼用せず、木工ボンド用、ラッカー用など専用のマーキングをして使い分けるといいでしょう。

16・作業用プラスチックトレイ★★★

  小さなジオラマ製作や樹木製作など粉モン(バラスト敷設やスポンジ接着)作業はトレイの中をお奨めします。

  ジオラマ素材は濡れると色落ちするものや布等に付着すると落としにくいものが多く存在します。部屋を汚さないためにもA−4サイズくらいのトレイを用意しましょう。

  大きいジオラマ製作の場合は後述の作業マット(ブルーシート)での養生が最適です。床だけではなくぶつけやすいところも専用テープなどで養生しましょう。

17・半田ゴテ★★

  ジオラマでは主にレールの通電ジョイントやLED照明の配線等に使用します。

  最近の主流は鉛を使用しない無鉛ハンダで、製品によりますが従来の鉛ハンダより融点が高く、最低でも30W以上の半田ゴテが必要です。

  使用頻度が低いようなら1000円程度の安価なコテで充分です。セラミックヒーターや温度調節の出来るものは便利ですが高価です。

  対象物に合ったフラックス(ヤニ)を塗り、コテはハンダの対象物に押し当てて熱を伝え、一気にハンダを溶かし流し込む感じで使うとうまくいきます。

  レールのハンダのお勧めはステンレス用フラックスと同ハンダ(錫60%程度)を使って高めの温度で一気にハンダを流します。その際に道床を溶かさないように注意しましょう。

  強いフラックスを使用した後は洗浄が必要です。放置しておくと錆びますので注意しましょう。

  電子パーツ等、熱に弱い部品の取り付けの際は放熱のためにアルミなど金属製のクリップを使うと安心です。

  コテ先はフラックス等で黒くなったらサンドペーパーなどで研いでおくといいでしょう。常にハンダが乗った銀色の状態を保つようにしましょう。

  別付けで温度調節器を使うと無用に加熱することなく電子パーツや精密機械のハンダ付けに便利です。

  熱いコテを置く台座や小手先をふき取るスポンジを用意することもお忘れなく。コテ台代わりにコテに直接大きな目玉クリップをつけておくのも便利です。

18・コード・ストリッパ★★

  電線の皮むきペンチです。電気配線をスムーズに行うには欠かせない道具です。頻度の高い方は微調節の出来るもの、低い方は百均などに安価なものがあります。

19・大工道具★★

  ジオラマベース等の木材加工を行う場合には必要です。のこぎり、金槌、小槌、キリ、ドライバー、ノミなど一般的なものがあればいいでしょう。

  電動ドリル、ジグソー、サンダーがあると便利です。作業音が大きく、粉塵が飛び散るため、作業時間と作業場所には注意しましょう。

20・作業の際の服装★★

  特に何を着ていても構いませんが、作業上汚れることは想定しておいてください。特に木工・スチレン樹脂加工の際の粉塵、塗料・接着剤の飛び散りが問題です。

  意外と危険なのは短パン素足です。机の上での作業で万一刃物を下に落としたとき、足に刺さったり当たったりして思わぬ怪我をする可能性があります。

  ジャージ、フリースなどの素材は粉塵がつくと落としにくく、動き回ると部屋中に撒き散らします。落としやすいつるんとした生地の服装がベストです。

  理想的なのは作業用のツナギです。机での作業であればエプロン着用も効果があります。

  木材加工や電動工具を使用するときなどは素手や軍手ではなく棘を通さずすべらない作業専用のラバー・皮革手袋が安心です。

  足場が散乱して不安な場合は靴やスリッパの着用が安心です。小さなパーツでも素足で踏み潰したときの痛みは後悔を伴います。

21・作業マット★★

  部屋を汚さないために作業前にビニールシートを敷くことをお奨めします。ホームセンターで100円〜で購入できます。

  かわいい絵柄のレジャーシートより模様のない単色の防水シートがお奨めです。万一細かいパーツを飛ばしたときにも探しやすく、シートの破損も簡単に確認できます。

  古新聞紙は落下物が確認しにくく、防水性がないので意外と「危険」です。

他には防塵マスク、ティシュー、雑巾、カット絆などを用意しておくと便利です。

 

B ジオラマ製作に必要な材料

まずは市販の小さなケースの中に収まる大きさから始めるのが無難です。初級者向けのジオラマキットなどを利用すると解りやすいでしょう。

材料は模型店や画材店で小口単位のものを求めるといいでしょう。製作に慣れてきたらホームセンター等で大きめの素材を求めると量あたりの単価はぐっと下がります。

1・クリアケース★★★

  ジオラマは車両の「お立ち台」です。細かいパーツを駆使して精密感を出したジオラマは埃が大敵、クリアケースの中に製作することをお勧めします。

  ケースは模型店や玩具店、ホームセンター、百均ショップ等で扱っています。大きさや材質に種類がありますので、予算や置き場所に合わせたものを選ぶとよいでしょう。  

  お手軽なのは一般的なABSプラスチック製のクリアケースで、価格が安くサイズも豊富です。

  アクリル製のケースは透明度が高く美しいのが特長です。高価ですがオーダーなどで好みのサイズが製作できるのも強みです。

  ガラス製のケースは重く持ち運びには不向きですが、堅牢で長期間の使用に耐えます。既製の人形ケースや熱帯魚用の水槽などを利用すると案外安価に済みます。

2・ベース板

  ジオラマの土台となる板です。小さなものならクリアケースの底板に直接造りつけても問題ありませんが、大きなものはしっかりとした土台が無いと精度が出せません。

  大きなジオラマなら土台の板は木製品なら合板製、小さなものならコルクボードやスチレンフォーム材が加工性がよくお勧めです。

  ジオラマは設置スペースに合わせた大きさに切り出したベース板を用意します。大型なら合板、軽量ならスチレンフォーム材でもクリアケースの底板に直でも充分です。

2−1・鉄道模型用のレイアウトボード★★★

  市販のレイアウトモジュール専用ボードです。ベースとして完成していますので初めての方にはお奨めです。大きさが決まっているためプランに制約が出るのが欠点です。

  900x600mmレイアウト板、900x300mmモジュール板などが規格品です。模型店で購入できます。

  製品で地形まで出来たものもあり便利ですが線路や建物配置は決まっていますので作り込める部分は少なく、製作の面白さは半減します。

  国産ではKATO,TOMIXからデスクトップサイズが、海外ではNOCH等から大型のものまで各種発売されています。

2−2・ウッドパネル・コルクボード★★

  市販のパネルをそのままベースボードとして使う方法もあります。画材店にあるウッドパネルやホームセンター等にあるコルクボード等がお手軽です。

2−3・合板★★

  レイアウトボードを自作するならまずは大判の板が必要です。大きなレイアウトならホームセンターにある建築用の合板が安価です。

  合板は薄い板を何層も重ねて接着して作られており、均質で反りにくく加工性に優れます。一般に薄いものをベニヤ板と呼びます。

  建築用の合板には屋外用の防水合板(特種・1種)と屋内用(2種)の合板があります。

  防水合板は屋外で使用することを前提とした構造になっているので、ジオラマ製作の際に接着剤などで大量に水分を与えても剥がれたり反ったりしません。

  ただし、コンパネ(特類・フェノール樹脂接着剤等)など一部の防水合板はホルムアルデヒドを含んだ接着剤を使用したものがありますので屋内では注意が必要です。

  建築基準法でJAS規格合板のホルムアルデヒドの放散量はF☆1〜4・・・マークで区分されています。F☆☆☆☆(F☆4)マークは規制対象外で安全です。

  使いやすいのは1類(メラミン樹脂接着剤等)F☆☆☆☆の普通合板か構造用合板です。厚いのでカットはホームセンターなどの作業室に依頼するといいでしょう。

  防水合板以外の2類合板(ユリア樹脂接着剤等、一部のベニヤ板やMDFなど)を使用する場合は作業の前に耐水塗装を施すことでほぼ解決します。

  一般に単板素材(一枚板)は反りが発生しやすいのであまりお勧めできません。黒檀や一位のような硬い木なら問題ないかもしれません。

  大きさと設置場所に合わせて裏側に2x4材やエゾマツ材等を組んで必要な強度を確保してください。レイアウトの場合は3〜10cm程度打ち上げると配線加工が楽です。

2−4・集成材、中質繊維板★★

  角材や端材を貼り合わせて作った板材です。パイン集成材は丈夫で美しく、ジオラマのベースにも使えます。

  中質繊維板(Medium Density Fibreboard・MDF) は木質繊維を原料とする成型板の一種で、加工性がよく安価です。

  ただしこれらの板材は水分に弱いのでジオラマ製作の前に防水性のある塗装を行う必要があります。

2ー5・2X4、1X4ホワイトウッド材★★

  大判ベース板の支えから線路の打ち上げ、地形の基礎に使えます。

  もともと住宅用の量産素材なので安価で加工性もよく、品質も安定しています。が、作りはややアバウトなので正確に寸法を出したい時にはカット面を使うようにします。

2−6・スチレンフォーム材★★★

  スチレンフォーム材はスタイロフォーム、ミラフォームなどの商品名でホームセンターなどで断熱材として販売されています。暑さは2cmから5cmくらいまであります。

  画材店や一部の模型店では建築模型やジオラマ材料のコーナーで取り扱っており、こちらは1cm厚から角材、丸材なども揃います。

  カッターやニクロム線を使ったヒートカッターで切断でき、加工性がよく安価で難燃性、経年劣化が少ないので扱いやすい素材です。

2−7・発泡スチロール材★★

  発泡スチロール材は脆いのでそのままではベースの素材には適しません。周囲を補強した上で使用することは可能です。

3・レール★★★

  レールはメーカーごとに特徴があり、レールの太さや断面形状、枕木や道床の意匠など好みのものを店頭で探してみるのもいいでしょう。

  一般的なのはフレキシブルレールと呼ばれるレールと枕木だけのロングレールです。直線、カーブが自由自在で好みの線形が作れます。

  国産製品ではKATO,シノハラが有名で、海外製品ではピィコというメーカーがラインナップの豊富さで群を抜いています。

  レールは電工ニッパーなどで好みの長さに切断し、ヤスリで断面を整えてから使用しますので多少の手間はかかります。

  レイアウトには道床付のシステムレールが便利です。NゲージではKATOとTOMIX、HOゲージではKATOが有名です。

  KATOのユニトラックは路面プレートから幹線線路まで豊富なラインナップが揃います。

  道床が大きく柔軟性があるうえジョイントの交換が出来るなど耐久性があり、お座敷レイアウトや集合式のレイアウトにも向いています。海外でも多くの実績があります。

  TOMIXのファイントラックは急カーブから大回りまで多種のカーブと大型、小型ポイントレールが揃います。

  道床のモールドが深くバラストが中まで撒き易いので小型・大型固定レイアウトやジオラマにも向いています。

4・バラスト★★★

  線路の砂利です。実物ではほとんどの線路に存在しますのでジオラマには欠かせない存在です。道床付のレールを使用する場合は純正メーカーに同色のものが存在します。

  KATO製品(ウッドランドシーニックス製)は色が豊富でリアル、ドライな軽石のような素材で撒き易いのですが、接着液が回り込みにくいのが欠点です。

  TOMIX製品は適度な重さがあり、撒き易く接着液も入れやすいですが、粒が少し大きく色合いが独特な感じです。

  モーリン製品や津川洋行製品は石の粒が揃っていて重く、初心者にも扱いやすいです。取り扱い店舗が少ないのが欠点です。

  ポポンデッタから会津砕石の「本物のバラスト」の鉄道模型サイズ各種が販売されています。

  初心者が購入するときの目安は持った感じが重く、粒が揃っていて見た目が好みであることでしょうか。

5・地形製作・板材★★★

  ベースに使用した材料は全て地形材料に使用できます。主にそれ以外の材料について記します。

5−1・スチレンペーパー★★

  スチレンフォームを薄くしたような素材がスチレンペーパーです。1mmから10mm厚程度まであり、ホームや道路、線路の打ち上げ、棚田などに使用できます。

  似た素材にスチレンボードというものがあります。こちらは両面にケント紙を貼り付けてあり、強度が必要な場合は向いています。

  切断はカッターを使用します。接着はスチロール用接着剤か両面テープを使用します。

5−2・発泡スチロール★★

  発泡スチロールは安価で入手しやすく万能です。強度のかからない山などの地形製作や隙間埋めに使用します。

  切断はニクロム線を使用したスチロール用のヒートカッターか通常のカッター、接着はスチロール用接着剤か両面テープを使用します。

5−3・プラ板、プラ棒★★

  模型店で販売されているタミヤのプラ板、プラ棒が有名です。プラモデルと同じスチロール樹脂で出来ており、プラモデル用接着剤が使えます。

  厚みや太さを利用したり加工してベースやストラクチュアを作ったりと使い道は豊富です。白と透明があります。

  白は塗料の食いつきがいいので道路や平地の表現から建物やトンネル等ストラクチュア全般に、透明は窓や後述の水面に使用できます。

  下見板やラップサイディング面のプラ材やH、I鋼などの特種断面のプラ棒ならエバーグリーンが種類が豊富で入手しやすく便利です。

5−4・バルサ材★★

  模型工作に欠かせない万能材料のひとつです。軽量でやわらかく加工性に優れ安価で入手しやすいといいことずくめです。

  天然素材ですので硬さにムラがあります。軽い分弱いので基礎に使う際には注意が必要です。

  風合いを生かして木造建築や渡り板、柵などのストラクチュアにも使用できます。

  切断はのこぎりかカッター、接着は木工ボンドや工作ボンドを使用します。

5−5・ファルカタ集成材★★

  マメ科の植物から作った木材ならぬ「草材」です。見た目はごく普通の白木の板です。バルサ材より丈夫で加工性に優れます。

  ジオラマの基礎や外枠にも使用できます。

  切断は通常の木材と同じでのこぎり、接着は木工ボンドやコースレッドなどのねじ止めです。

5−6・桐材★★

  柔らかくて加工しやすい木材です。虫が付きにくいのでいろいろなところに使えます。

5−7・工作用角材★★★

  一般的なのはヒノキの角材です。1mm角材から各種あり硬い木なので細くても丈夫、地形の芯材やストラクチュア製作に使えます。

  丸棒などに使われるラミン材はヒノキ材より加工性がよく、電柱などのストラクチュア向けです。

  竹ひごは安価ですが硬く節があり、精密加工には向きません。しなりや強度を必要とする箇所に向いています。

  切断はカッターや工作用のこぎり、接着は木工ボンドや工作ボンドを使用します。

5−8・紙類★★

  厚口の上質紙であるケント紙、丈夫な工作用紙やボール紙、厚みも強度もある板目紙がジオラマ製作に使いやすい紙類です。

  ボール紙や板目紙はスチレンフォームの上に道路などを表現するとき、ケント紙は踏切などのストラクチュアの材料としても使えます。

  マーブル模様や筋目模様のついた洋紙など風合いを生かした素材をうまく利用することでストラクチュアを作ると製品にはない独特の雰囲気を味わえます。

  小さくきったティシューペーパーは窓に張ってカーテンや障子の表現にも使えます。

  ちなみにかつてのジオラマ工作は山といえば丸めた新聞紙と竹ひごが定番でしたが、いまはスチレンフォーム削り出しが主流です。

5−9・金属材★★

  真鍮やアルミ、針金など金属の細い線は手すりやパイピング表現に使えます。

  模型用には0,5mm真鍮丸線が扱いやすいです。手すり、架線など銀色なら洋金線がオススメです。強度が必要ならピアノ線がいいでしょう。

  金属材はハンダか瞬間接着剤、エポキシ系接着剤などで接合できます。 

6・地形製作・石膏、粘土材

6−1・石膏★★

  石膏は乾燥が速く丈夫なので模型に向いた素材です。型に流し込むか地形などの表面に塗って使用します。水との配合比を遵守して必ず使い切ってください。

  石膏は大きく分けて3種類あります。まずは「普通」の石膏。安価なものは粒が不均質でひび割れの原因になりやすいのでお勧めしません。

  上質なものの定番はサクラ印の吉野石膏です。きめが細かく均質でひび割れしにくいのが特長です。主に画材店にあります。

  それから模型用として売られている軽量石膏(ライトウェイトハイドロカルなど)があります。仕上がりが軽量になる素材ですので、岩や地形に使うといいでしょう。

  もうひとつは遅乾製石膏(TOMIXプラスター、モールドAシーンなど)です。通常の石膏よりゆっくり乾くのが特徴です。造形に時間をかけたいときに便利です。

  石膏によっては用途を限定したものもあります。道路向けとか地面向けなど粒子や色などを作り分けており、小分けで販売されていますので使いやすいです。

  石膏を含ませた布で出来たプラスタークロスは、水に浸して直接地形に貼ることが出来るお手軽で実用的な商品です。ガーゼ等を使って自作することも出来ます。

  石膏類は湿気を嫌います。一旦風邪を引くと元には戻りません。保管の際は密封できる容器に保管しましょう。

6−2・セメント・漆喰★★

  セメントはざらざらした感じに仕上がるので適材適所で使用する分には問題ありません。が、石膏に比べて重く脆く模型に適した素材ではありません。

  漆喰(しっくい)は素材の持ち味が模型に向いているようですが、炭酸ガスによる気硬性で乾燥に時間を要し、体積が減少しひび割れが起こるのでお奨め出来ません。

  石膏やセメントは水分を与えることで化学反応を起こし固まる水硬性です。乾燥を早めようとしたり遅らせようと水を継ぎ足しても脆くなるだけで意味がありません。

6−3・粘土★★★

  粘土は軽量樹脂の入ったアートフラワー向けの手芸用樹脂粘土、しっかりした質感の石粉入りの石粉粘土、パルプ入りの紙粘土などがあります。

  樹脂粘土は薄く延ばしたり細かな造形を施してもひび割れしにくく体積の減少(ヒケ)も少なく加工性に優れます。メーカーはデビカなどで主に手芸店で購入できます。

  石粉粘土は重さと強度があり、道路やコンクリート壁、石垣などのストラクチュア製作にも向いています。手芸店や模型店にもあります。

  一般的なのは紙粘土です。入手しやすく加工性もいいですが、乾燥後の体積が減るためひび割れが起こりやすいのが欠点です。

  粘土類は乾燥後も水分に弱いものが多いので、耐水性のアクリル塗料で塗装するといいでしょう。

6−5・壁補修用のパテ

  dufixの屋内用補修材はきめ細かく速乾性でミニタリー系のジオラマでは定番の素材です。轍を付けたり石畳模様を書き込んだりといった使い方が出来ます。

  ほかにも壁用のパテ類はっヒケが少なく地形の成形や補修に使えます。

7・塗料

  ジオラマ製作で使いやすいのは水性アクリル系塗料です。模型工作用の塗料と画材のアクリルガッシュ、ジェッソがお奨めです。

  塗料は同じような色合いでも艶の有る無しで仕上がりがだいぶ違います。ジオラマには基本的に艶のない色がいいでしょう。

7−1・単色塗料(ビン、チューブ入り)★★★

  筆塗りやエアブラシに使用する塗料です。模型メーカーからはタミヤ、クレオス、ガイヤノーツなど、画材メーカーからはリキテックス、ターナー、ホルベインなどがあります。

  色の種類が大変豊富で同質であればメーカー問わず混色も濃度も調整可能です。

  溶剤に種類があります。頻度でいうと水性アクリル塗料、ラッカー系アクリル塗料、エナメル塗料の順です。

  画材メーカーから出ているアクリル塗料は広い面積を塗るベース塗装に向いています。顔料系のガッシュと樹脂の入った下地用のジェッソがあります。

  特に隠ぺい力の高いジェッソはつや消しで筆ムラが付きにくく安価でお奨めです。ジオラマベースや道路の塗装に向いています。

  ジェッソの茶、緑は地面に、グレー濃淡は道路、橋などコンクリートやアスファルトに使えます。

  模型メーカーから出ているアクリル塗料はきめ細かく薄塗りでき、建物やレールの塗装に向いています。

  プラや金属にツヤ塗装をするならラッカー系塗料がいいでしょう。乾燥が速く作業性はいいですが、換気には気を配ってください。

  筋彫りの墨入れに使うならエナメル系塗料が楽です。遅乾性なのではみ出してもふき取りが簡単で失敗が少ないです。

7−2・缶スプレー★★

  均質な塗装には欠かせないアイテムです。塗装場所に応じて用途に合ったスプレーを選ぶことがポイントです。

  木枠などに塗装するときはホームセンター等で扱っている木工用塗料を使用します。透明、半透明のニス、不透明のペイント等、色や好みで選びましょう。

  ストラクチュアの塗装など細かい造形には模型用の缶スプレーを使用します。色合いも豊富で使い慣れるとキメの細かい薄塗りが出来ます。

  塗装面積が広い時、缶スプレーは有利ですが、吐出エアが高圧で調節が出来ないためデリケートな塗装には熟練が必要です。

  缶スプレーは混色が出来ません。市販の色合いに満足いくものがなかったら筆塗りかエアブラシ塗装になります。

7−3・サーフェイサー、プライマー★★

  塗装の前に塗る下地剤です。サーフェイサーは下塗りとキズ埋め、プライマーは塗料の定着をよくする目的で使用します。ビン入りもありますが、缶スプレーがお手軽です。

7−4・ウェザリング(汚し塗装)塗料★★

  ウェザリングは用品の項目でもご紹介しましたが、ここでは塗料について記します。

  エナメル塗料は遅乾性でウォッシング技法に使用します。塗ってウェスでふき取ったり溝(モールド)に流し込んだりして使用します。

  クレオスからウェザリング用の水性アクリル塗料が発売されています。錆、泥、油汚れなどがお手軽で表現できます。

  他にはクリアブラックや黒系、茶系、ベージュ系の塗料を薄めて塗り込むことでウェザリングの表現が出来ます。

7−5・ジオラマ情景用塗料★★

  タミヤ、ターナーから情景用の塗料が発売されています。ファイバーや樹脂が練りこんであり、土、草の情景を塗ることで表現できます。お手軽ですが面白みには欠けます。

8・接着剤★★★

  ジオラマ製作で必要なのは発泡スチロール用接着剤(スチのり等)、木工ボンド、クリアボンド、瞬間接着剤、プラモデル用接着剤、ホットグルー、両面テープなどです。

  発泡スチロール用接着剤はスチレンフォームや発泡スチロールを溶かさず接着できます。プラや木製のベースボードへの接着にも使えます。

  木工ボンド(酢酸ビニル系)は水性タイプで臭いがなく、万能で使えます。そのままでの使用はもちろん、水で薄めて草木用スポンジの接着液にも使用します。

  細かい木工作業に向いた水性タイプでオススメなのは「パワーボンド・速乾アクリア」と「タミヤ・クラフトボンド」です。どちらも中身は同じもので乾燥が速く強力です。

  クリアボンド(コニシGクリアなど)はプラ製品や金属などの接着に万能に使えます。

  コニシの「ウルトラ多用途SU」、セメダインの「スーパーX」は万能です。強力・速乾・耐久・耐水性抜群な上、異種同士の接着に威力を発揮します。

  瞬間接着剤(シアノアクリレート)も万能ですが布製品やスポンジには使用できません。万一使用すると、発熱するなど危険な場合がありますので注意しましょう。

  プラ用は素材別に専用接着剤があります。一般的なのはプラモデル用です。チューブ入りか瓶入りのものは一般用が無難です。

  ホットグルーはレールやスチレンフォームの接着、スポンジやストラクチュアの接着など多用途に活躍します。(A・ジオラマ製作に必要な工具の13章を参照)

  両面テープはホームセンター等で扱っている強力タイプが便利です。接着の際の仮止めや面同士の接着に向いています。

  両面テープは防水対応・凹凸対応・超強力タイプなど多種類が存在します。用途に合わせてホームセンターで探してみるのもいいでしょう。

9・草木用スポンジ★★★

  模型店で販売されている緑色のスポンジです。ウッドランドシーニックス社製のものが量、質ともに求めやすくお奨めです。

  山森にはフォーリッジクラスターという塊のスポンジがお奨めです。濃緑から明緑など色の種類も豊富です。

  樹木にはクランプフォーリッジというバラスポンジがお奨めです。こちらは上記に加えて紅葉、枯れ草色もあります。

  茂みや広葉樹にはスポンジがネット状になったフォーリッジが便利です。濃緑や紅葉もあります。

  草むらなど下草の表現にはコースターフという細かい粒のスポンジが使えます。

  さらに細かい粉状のスポンジはターフと呼ばれ、ジオラマのベース草に使えます。

  最低限あると便利なのはフォーリッジクラスターとターフです。それぞれが明暗2色ずつあるとコントラストがついた立体的な表現が出来ます。

9−2・その他の草の材料★★

  牧場やゴルフ場のグリーンなど綺麗な草地には起毛したファイバーの付いた紙で出来た草マットが便利です。木工ボンドか両面テープで貼ります。

  ジャイアントモスのような園芸店にある装飾用のコケを、充分に乾燥して茂みや立ち草等に使用することが出来ます。

  ぬいぐるみに使用する布地や掃除に使うウェスなど、好みの色合いに染色することによって草の表現が出来る素材もあります。

10・木の幹★★

  針葉樹なら竹串や爪楊枝に緑色のスポンジを接着するだけでOKです。

  広葉樹なら細い針金を根元で束ねて枝を広げスポンジを接着するとそれらしくなります。

  ドライフラワーなら模型用のオランダフラワーやカスミソウなどが使えます。

  ウッドランドシーニックス社からオランダフラワーを加工した樹木「ファインリーフ・フォーリッジ」が発売されています。無加工でそのまま使えて便利です。

  市販の模型用樹木をそのまま用いてもいいのですが、簡単に製作も改造も出来ますので自分なりの工夫を取り入れてみるといいでしょう。

11・水面製作用品

  水面の表現には透明樹脂を塗ったり流し込んだりする方法と、透明板を貼って水面に見立てる方法があります。

11−1・テクスチャージェル(水面加工材料)★★

  本来は水性アクリル塗料に立体感を加えたり油絵の具のような質感を変える目的のテクスチャージェルですが、ジオラマでは水面の表現に重宝な素材です。

  少量のチューブ入りや小瓶からあり、必要に応じて大きなサイズまであります。主なメーカーはリキテックス、ホルベイン、ターナー等です。

  基本となるのがグロスポリマーメディウム(光沢ニス)です。水面は掘るのではなく平面に色で浅深を表現してメディウムで水面を塗る方法が一般的です。

  模型店ではリアリスティックウォーターという商品名で同じようなものが売られていますが量が多く大量に使わない限り無駄になります。

  波などを表現するときは少し固めのジェルメディウムを使用します。模型店ではウォーターエフェクトという商品がありますがこちらも容量が多いです。

  波頭や白波を表現するのに便利なのがブレンデッドファイバーです。ほかにも数多くのテクスチャージェルが存在しますので用途に応じて使い分けましょう。

11−2・水面シート、透明プラ板★★

  模型用の水面に見立てた凹凸の波模様が付いた透明シートを使用すれば簡単に水辺が表現できます。ブルーなど色の付いたものなら敷いただけでOKです。

  下地を濃淡ブルーに塗装することで深さが表現できますので、特に海に使えます。大きさにもよりますが、少々割高なのと、継ぎ足しが出来ないのが欠点です。

  湖沼のような波のない水面であれば透明プラ板が簡単です。プラ板の裏を青や緑でマーブル状に塗装して貼るだけで水面が作れます。

  理想的なのはアクリル板です。透明度は高く艶があり硬く傷がつきにくいですが、高価で加工性はよくありません。そのまま切らずに使うのが無難です。

  ガラスは運搬時に割れたり欠けたりする心配が付きまといます。大型で常設できるジオラマならメンテナンス性が優れたガラスは最適です。

  お手軽なのはタミヤ等の透明プラ板です。スチロール樹脂製で加工しやすく軽量で安価です。

  ポリカーボネイトやPETは加工性はいいですが接着剤や塗装のノリに難があります。

  かつて主流だった塩化ビニル製のプラ板は使いやすいのですが、焼却の際に有毒だということで店頭ではあまり見かけなくなりました。

12・砂、石類★★

  川砂は川で、海砂は海で実際に採集したものを使うという手が一番効果的です。現地で一掴み採集したものを水道水でよく洗い、乾燥の後使用します。

  砂は採集場所で色合いも粒の大きさもだいぶ違います。川なら出来るだけ上流域で、海なら粒の小さい砂が使いやすいです。

  模型店で販売されているものは粒が不自然に揃っているので何種類か混合して使用するのがいいでしょう。

  熱帯魚用の砂や園芸用の砂の中にも使えそうなものがあります。

13・畑と水田の材料★★

  畑の畝は梱包用の凸凹ダンボールシート状の紙がそのまま使えます。画材店には細かい波のペーパーが販売されています。必要な大きさにカットして貼り込みます。

  水田(青田)は通常模型用草マットか細目の人工芝マットをカットして使用することが多いです。水田に見立てた専用マットもあります。

14・雪の材料

  雪の表現には白い粉状の素材を撒くか、白色で塗装する方法があります。

14−1・粉状の素材★★

  まず石膏です。木工ボンド薄め液を塗った上に茶漉しなどを使って均質になるように撒いて固定します。

  タンサン(重曹)も雪の素材として有名です。使い方は石膏と同じですが、素材が水溶性なので長期間の使用には耐えません。

  ウッドランドシーニックス、ノッホ、津川洋行などで樹脂製の雪素材が発売されています。これらは変色も少なく使い勝手はいいですが、少々高価です。

  モーリンなどで販売されている石粉製の雪素材は変色も少ない上、扱いやすくお奨めです。パウダー状のものより粒のほうが使いやすいです。

14−2・塗料★★

  白色のジェッソ(艶消しで隠蔽力の強い塗料)で壁や道路を塗装すると凍った感じが手軽に出せます。

  タミヤなどから雪表現用の塗料や缶スプレーが発売されています。

  白のパステルは車両やストラクチュアの雪表現に使えます。タミヤのウェザリングマスターにも雪用の色があります。

15・建物類

  駅や車庫以外にもビルや工場、家屋に商店などさまざまな地域や年代の建物が各種販売されています。塗装済み完成品から未塗装キットまで豊富にあります。

15−1・市販の建物類★★

  最近は安価なコレクショントイが人気です。トミーテックのジオコレシリーズで塗装済み組立キットが人気です。日本メーカーは日本の建物ですので使いやすいです。

  KATOは昭和な民家や現代風のビルまで豊富な種類が出ています。ジオタウンと言うシステマティックな町並みは大きなレイアウト等に簡単に町を再現でき便利です。

  グリーンマックスは老舗メーカーのひとつで木造校舎や車庫、工場などの未塗装キットが充実しています。プラモ慣れした方ならこちらが面白いかもしれません。

  アオシマで昭和な団地の塗装済みプラモデルが発売されています。他のメーカーからはペーパーや合板をレーザー加工したクラフトキットなどもあります。

  海外メーカーではノッホやファーラー、ヘルヤン等雰囲気のある西洋民家やビルが揃います。ちょっと高価ですが遊園地の遊具や走る自動車システムもあり充実しています。

15−2・建物を自作する★★

  プラ板、プラ棒などのプラ材、ボール紙、ケント紙などの紙材、バルサ材、ヒノキ角材などの木工材を使って自作した建物を使うことも出来ます。

  市販の建物を改造したり増築したりするときにも使えます。しっかりとした強度を確保することも重要です。

  プラ板は平板はタミヤ、グルーブや下見板などはエバーグリーン、プラ棒はタミヤ、エバーグリーンなどが有名です。

  異なる素材を組み合わせて製作する場合はゴム系接着剤や瞬間接着剤、両面テープなど双方を確実に固定できるものを選びましょう。

  塗装は金属・プラならラッカー系か水性アクリル系、、紙や木なら水性アクリル系がいいでしょう。

16・ミニカー★★

  スケールに合ったミニカーが模型メーカーから数多く発売されています。最近はいろいろな年代の国産車も増えました。

  トミーテックのバス・トラック・トレーラー等各種コレクションは価格も安く種類が豊富でお奨めです。ブラインドパッケージなので好みの車両を探しにくいのが欠点です。

  最近はオープンパッケージのコレクションセットシリーズも増え、以前より高価ですが容易に選択・購入できるようになりました。

  缶コーヒーのオマケなどに付いてくるミニカーやカプセルトミカ等のガチャポン玩具にも時として使えそうなものがあります。

17・人物、動物フィギュア★★

  ドイツのプライザー製品がクオリティ・種類の豊富さで飛び抜けています。アダルティックなジョークフィギュアもあり、なかなか楽しめます。

  TOMIXはジオコレブランドで安価な日本人フィギュアや動物が充実、KATOも駅弁売りや乗務員など特徴的な製品があります。

  アイコムというメーカーはソフトメタル製の兵士、警官からメイドに女子高生までいまどきのニーズを掴んだ製品を数多く出しています。

  他にはウッドランドシーニックスや河合商会などいろいろなメーカーがあります。模型店で予算や好みで選べます。

18・架線柱★★

  鉄道ジオラマに欠かせないのが架線柱です。KATO,TOMIXのほか津川洋行などからも発売されています。

  メーカーによって雰囲気が違うので、好みに合ったものを使うといいでしょう。

  KATO製品は構造が一般的で軟質ワンピース構造なので丈夫でお奨めです。ガイシを白で色差しするだけでリアルになります。

  構造が簡単な地方私鉄の架線柱なら角材などで自作できます。ガイシは1mmプラ棒や既製品の架線柱からの移植で表現します。

19・踏切★★

  製品としてトミーテックのジオコレシリーズ、津川洋行、河合商会から完成品が、グリーンマックスからキットが販売されています。

  自作できるパーツでもあります。minamoのジオラマキットにはカラーケント紙と角材で作る踏切標識が入っています。

  道路の部分はプラ板、バルサ板や角材で作ります。その際に車輪が干渉しないようにレールの内側に隙間を作ることを忘れないようにしましょう。

20・その他のストラクチュア★★

  模型店に建物のほかい標識、信号、電柱、塀、看板、柵、橋、トンネル等いろいろなストラクチュアが販売されています。

  自作できるものも多くありますが、製品ならではの繊細な製品もたくさんありますので、店頭に足を運んで探してみるのもいいでしょう。

  メーカーはKATO,トミーテック、グリーンマックス、アイコム、津川洋行、がお奨めです。その他外国メーカー製品にもいいものがあります。

  ホーム、橋など設置場所や年代、情景に合ったストラクチュアは製品に頼らず自作するのも面白いです。

  古くなった模型車両を廃車としてウェザリングのうえジオラマに設置したり、パーツの端切れをうまく散らして廃墟な雰囲気を出すなどの工夫も面白いです。

  貨車を改造した駅舎やコンテナを改造した倉庫なども面白いストラクチュアになります。

21・電飾照明★★

  最近はLEDを利用した電飾照明が主流です。電球と比べて発熱が少ない(ほとんどない)、消費電力が少ない、純白色が出せるなどの特長があります。

  3mm、5mm玉に加えて最近はチップLEDが安価になり便利です。ジオラマにはアンバーと白が欠かせません。自己点滅の黄色や赤も面白いです。

  LEDは熱に弱いのでハンダ付けの際には注意が必要です。電源を12Vから取る場合は主に15mAのCRDを使用します。抵抗値はLEDや配列によって変わります。

  トミーテック等から安価な電池式の電飾キットが発売されていますので、これを利用すると簡単にジオラマの建物を光らせることが出来ます。

  大きなジオラマをお手軽で大量、安価に光らせたいのなら、クリスマスに使うLED常点灯電飾イルミの白(20玉以上各種)を使うという手もあります。

  12Vパワーパックからの電源で使うのであればお手軽なのは、クルマ用の電飾イルミ各種(12V仕様)です。エーモンからはコード付バラLED等も販売されています。

  屋外で使うのであれば釣りに使う電動リール用のバッテリーやラジコン用バッテリーに12V使用のものがあり、利用価値はあります。

 

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